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FD4コリレーションは時系列PIVのために開発されたアルゴリズムで、PIVの各グリッドにおける時間的速度変動周波数や乱れの解析、高精度の時空間バリデーション等が可能です。(※1)
一見正しそうに見えるベクトル図でも時間軸に沿って解析すると過誤ベクトルが判明する場合があります。従来の2次元平面内のPIV解析では、解析時に発生した過誤ベクトルは空間バリデーションによって正誤を判断し削除、周囲ベクトル情報からの内挿により補間します。内挿を正しく行うには周囲のベクトルが正しくなければなりません。グリッド上に過誤ベクトルが連続して発生しているようなケースでは内挿が正しく行われないことがあります。
流れは時間的に連続しているので、時系列PIVでは、このような場合にも時間軸に沿った解析により精度の向上が可能になります。
図の上下のベクトル図は同時刻の瞬時速度ベクトル図です。両方ともこれだけをみると精度よく解析されているように見えますが、時系列ムービーでみるとFD4コリレーション未適用(上)では渦近傍のベクトルが不自然に振動していることがわかります。一方FD4コリレーションを適用した(下)データでは各時刻のベクトルが時間的に連続しているのがわかります。
時系列PIVでは前後のデータには連続性があるため、過誤ベクトルは空間バリデーションで処理した後さらに時間的に前後のデータと比較して正誤を判断することができます。しかし、時間的に近接しているがゆえに前後のデータも過誤ベクトルになっていることが多いので、前後のデータと比較するだけでは不十分です。
そこでFD4コリレーションはベクトルマップ上の各グリッドにおける時間方向の速度変動のスペクトル解析を行い、当該時刻における理論的最適値を計算します。
フーリエ変換により得られた速度変動スペクトルは一般に高周波側はノイズ成分ですので、これに低域フィルターを施し、ノイズ成分を除去した上で、逆フーリエ変換によりタイムドメインデータに戻します。
縦軸に速度、横軸に時間をとった速度変動曲線をみると、過誤ベクトルは曲線上にスパイク状のノイズとして観察されます。低域フィルターを施した速度変動曲線はスパイクノイズが消えスムーズな曲線になります。この曲線をもとに当該時刻における理論的最適値を算出することでより信頼性の高い補間値を得ることができます。(左図)
FD4コリレーションはこのように空間的な連続性のみを利用した従来方式のバリデーションに加えて時間的連続性も利用することでより高精度の計測を実現します。